キャリコン資格、本当に「稼げる」?取得後のリアルな働き方と収入

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キャリアコンサルタント、取得したら「稼げる」って本当?

「国家資格キャリアコンサルタント、取得したはいいけど、稼げるのか不安…」

「結局、どんな働き方があって、収入はどのくらいになるの?」

もしあなたが今、こんな疑問を抱いているなら、この疑問にストレートにお答えします。

結論、キャリアコンサルタント資格は、活かし方次第で「稼げます」

ただし、それは「資格を取れば自動的に高収入」という話ではありません。

この記事では、私がキャリアコンサルタントとして実際に働き、見てきた経験と、公的な調査データをもとに、資格取得後のリアルな働き方や収入、そして「稼ぐ」ための具体的なヒントを徹底解説します。


「資格は手段」キャリアコンサルタントのリアルな働き方と収入

キャリアコンサルタント資格は、あなたの専門性を証明する「手段」です。

この資格をどう使いこなすかで、その後のキャリアと収入は大きく変わります。

主な働き方と収入の目安を見ていきましょう。

1. 企業内キャリアコンサルタント:安定とキャリア支援の最前線

働き方

企業の社員として人事部や人材開発部門に所属し、従業員のキャリア相談、研修企画・実施などを行います。

従業員の定着率向上や生産性向上を目指し、キャリア支援を内製化する企業が増えています。

収入の現実

会社の給与体系に準じ、非常に安定しています。
企業規模や役職にもよりますが、年収400万円〜800万円程度が一般的です。

大手企業や専門職採用であれば、さらに高収入も期待できます。

賞与や退職金、各種手当も充実しており、生涯賃金で考えると安定したキャリアパスです。

参考として、厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、企業の人事・労務関連職の平均年収は幅広いですが、専門職としてキャリアコンサルタントの資格が評価されることで、一般的な事務職よりも高い水準となる傾向が見られます。

特に、大企業や従業員支援に積極的な企業では、専門職としての待遇が期待できます。

メリットとデメリット
  • メリット:
    • 安定した収入と充実した福利厚生。
    • 自社従業員の長期的なキャリア形成に深く関われる。
    • 企業文化や事業戦略を理解した実践的な支援ができる。

  • デメリット:
    • 担当できる範囲が自社内に限定され、外部の労働市場への視野が狭まる可能性も。
    • 企業の組織論理や方針に縛られることがあり、自身の理想とするキャリア支援とギャップを感じる場合も。
こう
こう

「安定した環境で、じっくりと社員の成長を支えたい」方には、最もおすすめの働き方です。

2. 公的機関のキャリアコンサルタント:社会貢献と多様な経験の場

ハローワークや大学のキャリアセンター、地域若者サポートステーション(サポステ)、就労移行支援事業所など、公的機関でもキャリアコンサルタントが活躍しています。

働き方

非常勤職員や派遣社員、契約社員として、求職者や学生へのキャリア相談、就職支援セミナー実施、応募書類添削などを行います。

多様な背景を持つクライアントと関わり、社会的な課題解決に貢献します。

収入の現実

時給制や日給制が多く、勤務日数や時間によって収入が異なります。

時給1,500円〜2,500円程度が目安で、フルタイムであれば年収300万円〜500万円程度が一般的です。

収入の上限は企業内より低い傾向にありますが、安定した需要があります。

独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)が実施した「キャリアコンサルタントに関する実態調査」(2021年)によると、キャリアコンサルタントの年収は若干増加傾向であることが結果としてわかっています。

メリットとデメリット
  • メリット:
    • 多様な年代や背景を持つクライアントと関わり、幅広い経験を積める。
    • 社会貢献性が高く、やりがいを感じやすい。
    • 公的な支援制度や最新の労働市場情報に詳しくなれる。

  • デメリット:
    • 契約期間が定められている場合が多く、雇用の安定性は企業内より低いことがある。
    • 行政のルールや制約が多く、自身の裁量でできることが限られる場合がある。
    • クライアントの数が非常に多く、一人ひとりにかけられる時間が限られることも。
こう
こう

「色々な人の相談に乗って経験を積みたい」「社会の役に立ちたい」方には、非常に魅力的な選択肢です。

3. 人材紹介・派遣会社のキャリアアドバイザー:成果とスピード感

人材紹介・派遣会社では、キャリアコンサルタント資格を持つキャリアアドバイザーが、求職者と企業のマッチングを支援します。

働き方

求職者との面談でキャリアプランをヒアリングし、適切な求人を紹介。

企業との折衝や面接対策なども行います。求職者と企業の双方の間に立ち、円滑な転職・就職をサポートします。

収入の現実

基本給に加え、成約数に応じたインセンティブ(歩合給)が加算されることが多く、成果次第で高収入も目指せます

年収は400万円〜1000万円以上と幅広く、トップクラスのコンサルタントであれば年収1000万円を超えることも珍しくありません。

個人の営業力とマッチング能力が直接収入に反映されます。

厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」の「営業職」の平均年収や、民間の人材紹介会社の求人情報を見ると、インセンティブによって年収が大きく変動する傾向が確認できます。

キャリアコンサルタントの専門知識が加わることで、より付加価値の高いサービスを提供し、高収入に繋がりやすい職種と言えます。

メリットとデメリット
  • メリット:
    • 自身の成果が収入に直結するため、モチベーションを高く保てる。
    • 常に最新の労働市場や業界動向に触れられる。
    • 短期間で多くの求職者と企業の支援経験を積める。

  • デメリット:
    • 成果へのプレッシャーが非常に大きい。目標達成が強く求められる。
    • 企業の求める人材と求職者の希望のバランスを取る難しさがある。
こう
こう

「自分の力で高収入を目指したい」「スピーディーにキャリア支援を行いたい」という意欲的な方には、非常に向いています。
私自身この領域で現在も活動しておりますので、下記記事も参考にしてみてください。

4. 独立・副業キャリアコンサルタント:「稼ぎ」は青天井?リスクとリターン

キャリアコンサルタントとして独立・開業したり、会社員として働きながら副業で活動する道もあります。

これが「稼げる」イメージの最たるものですが、リスクも伴います。

働き方

個人向けのキャリア相談サービス提供: 自身のウェブサイトやSNS、ブログなどを活用し、個人からの相談を受け付けます。
オンライン相談が主流です。

企業からの業務委託: 企業のキャリア研修講師、組織活性化コンサルティング、再就職支援など、法人向けのサービスを提供します。

執筆・セミナー講師: キャリアに関するコラム執筆、専門雑誌への寄稿、書籍出版、公開セミナーの開催など、コンテンツビジネスを展開します。

副業: 本業の傍ら、夜間や週末にオンラインで個人の相談を受けたり、単発の研修を担当したりします。

収入の現実

「青天井」の可能性を秘めていますが、初期は非常に不安定になりがちです。

月数万円の副収入から、年収1000万円を超える独立系キャリアコンサルタントも存在します。

個人のスキル、営業力、ブランディング、顧客単価、そして市場の需要によって大きく変動します。

前述のJILPT「キャリアコンサルタントに関する実態調査」(2021年)によると、独立・自営のキャリアコンサルタントの年収は非常に多様であり、「年間100万円未満」の層が最も多い一方で、「年間1000万円以上」の層も一定数存在することが示されています。

これは、活動内容や営業努力によって収入が大きく異なることを裏付けています。

メリットとデメリット
  • メリット:
    • 自分の専門性を最大限に活かせる。
    • 時間や場所に縛られない自由な働き方。
    • クライアントや仕事内容を自分で選べる。

  • デメリット:
    • 顧客獲得のための営業・マーケティング力が必要不可欠。
    • 収入が不安定になるリスクがある。特に開業当初は収入がゼロの月もあることを覚悟が必要。
    • 経営、経理、広報など、キャリアコンサルティング以外の業務も全て自分でこなす必要がある。
    • 組織に属さないため、孤独を感じやすい場合も。
こう
こう

独立系のキャリアコンサルタントは「稼ぐ」だけでなく、「自分らしい働き方」を追求している人が多いと感じます。


資格取得後、「稼げる」キャリアコンサルタントになるためのヒント

資格を取得しただけでは、すぐに「稼げる」ようになるわけではありません。

収入アップに繋がる具体的なヒントをお伝えします。

1. 「得意分野」を見つけ、専門性を磨く

「誰でも彼でも」相談を受けるのではなく、特定の領域に特化することで、あなたの市場価値は高まり、「選ばれる理由」が生まれます。

特定の業界特化: IT業界、医療業界など、自身が経験した業界に特化。

特定の属性特化: 20代のキャリア、女性のキャリア、管理職など、ライフステージや属性に合わせた専門性。

特定の課題特化: やりたいこと探し、未経験からの転職支援、複業支援など、特定の課題解決に強みを持つ。

関連資格の取得や専門分野のセミナー参加など、学び続ける姿勢があなたの専門性を高め、「稼げる」キャリアコンサルタントへの道を開きます。

2. 相談実績を積み、経験値を高める

どんな働き方を選ぶにしても、実績は信頼に繋がり、次の仕事へと繋がります。

実績はあなたの「説得力」となります。

まずはボランティアや安価での相談からでも構いません。

実践の場数を踏むことが大切です。

数多くの面談を通じて、自身の対応力や引き出しを増やしましょう。

公的機関での経験も、多様なケースに触れる良い機会になります。

実績を具体的に言語化する

「〇〇の課題を持つクライアントを、〇〇の支援で、〇〇の結果に導いた」というように、具体的な数字やエピソードを交えて説明できるよう準備しましょう。

こう
こう

私も最初は自信がありませんでしたが、小さな相談でも、一つ一つ丁寧に向き合うことで、少しずつ実績と自信がついていきました。

3. ネットワークを広げ、情報収集を怠らない

キャリアコンサルタントは、人との繋がりが非常に重要です。

人脈は、情報源であり、仕事の機会に繋がることもあります。

交流会や勉強会に積極的に参加し、他のキャリアコンサルタントや人事担当者など、多様な立場の人と交流し、情報交換を行いましょう。

そこから新たな仕事の依頼や協業の可能性が生まれることがあります。

SNSやブログなどで自身の専門知識や経験を発信することも有効です。

自分という「ブランド」を構築し、集客や仕事の依頼に繋げましょう。

常に労働市場の動向や法改正など、最新情報をキャッチアップし、学び続ける姿勢が不可欠です。

こう
こう

私自身も紹介でフルリモートでの新卒就活支援のお仕事を業務委託で受けています。
とにかく横の繋がりはすごく大切ですね。

4. 「営業力」と「ブランディング」を身につける(特に独立・副業の場合)

独立や副業を目指す場合、キャリアコンサルティングのスキルだけでなく、自らを売り込み、顧客に選ばれるための「営業力」と「ブランディング」が必須です。

自身の強みと提供価値を明確にし、「あなたは誰に、どのような価値を提供できるのか」「なぜ私を選ぶべきなのか」を簡潔に伝えられるようにしましょう。

ウェブサイトやSNSでプロフィール、実績、提供サービスなどを分かりやすく示し、信頼性を高めることも重要ですし、セミナーやワークショップの開催は、自身の専門性をアピールし、見込み客との接点を作る有効な手段です。

こう
こう

「キャリアコンサルタントはコンサルティングのプロであると同時に、自分自身のキャリアのプロでもなければならない」とよく言われます。
まさにその通りだと感じています。


まとめ:キャリアコンサルタント資格は「稼げる」!未来はあなたの選択次第

国家資格キャリアコンサルタントは、取得するまでに努力が必要な資格です。

しかし、取得後の働き方は多岐にわたり、あなたの情熱と努力次第で、安定した収入を得ることも、高収入を目指すことも十分に可能です。

企業内で組織を支える道、公的機関で社会に貢献する道、人材業界で成果を追求する道、そして自由な働き方で自分の可能性を広げる独立・副業の道。

どの道を選ぶにしても、専門性を磨き、経験を積み、ネットワークを広げ、そして自らを売り込む努力が、「稼げる」キャリアコンサルタントになるための鍵です。

この記事が、あなたのキャリアコンサルタントとしての未来を具体的に描き、自信を持って次のステップに進む一助となれば幸いです。あなたの挑戦を心から応援しています!

この記事を書いた人
こう / キャリアコンサルタント

フルタイムで働きながらキャリアコンサルタント試験をオールAで1発合格。
未経験から人材業界へキャリアチェンジし、キャリアコンサルタントの資格を活かして転職活動支援や新卒学生の就活支援を行なっています。
自分自身の実体験と転職支援の経験をもとに、キャリアコンサルタントの資格取得から人材支援の仕事に就くまで、実際の仕事の模様などを発信していきます!

1児の父。

【保有資格】
・国家資格キャリアコンサルタント
・メンタルヘルスマネジメント検定Ⅱ種
・その他保有資格:日商簿記検定2級

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