【キャリコン実技試験対策】「仕事と介護の両立」で失敗しない!面談の進め方と評価されるポイント

ロープレ試験対策

クライアントに「仕事と介護の両立」を相談された時、どうしてますか?
合格を引き寄せる面談術

「実技試験のロープレで、『仕事と介護の両立』が出たら、どうすればいいんだろう…」

「介護の知識がないと、クライアントの悩みに寄り添えないんじゃないか?」

「仕事も介護も大変で、クライアントが感情的になったら、どう対応すればいい?」

もしあなたが今、国家資格キャリアコンサルタントの実技試験で、「仕事と介護の両立」というテーマに不安を感じているならご安心ください。

これは多くの受験者が、そのデリケートさや複雑さに戸惑いやすい設定です。

クライアントの仕事への責任感と、家族への愛情や義務感との間で揺れ動く感情を理解するのは、簡単ではありませんよね。

結論から言うと、「仕事と介護の両立」設定は、ポイントを押さえれば怖くありません!

この記事では、私がキャリアコンサルタントとして実際に仕事と介護に悩む方々と向き合い、また実技試験対策に携わってきた経験から、「仕事と介護の両立」設定で失敗しないための具体的な対策を徹底解説します。
クライアントの背景の読み解き方から、面談の進め方、そして合格を引き寄せる声かけのコツまで、小難しい話は抜きにして、今日からすぐに実践できるノウハウを惜しみなくお伝えします。

この記事を読み終える頃には、あなたは「仕事と介護の両立」設定に自信を持って臨めるようになり、合格へと大きく近づくはずです!


実技試験「仕事と介護の両立」設定、ここが難しい!

「仕事と介護の両立」のテーマは、他の設定とは異なる難しさがあります。

その特徴を理解することが、適切な面談の第一歩です。

1. クライアントは「板挟み」の状況にある

仕事と介護の両立に悩むクライアントは、「仕事での責任やキャリア」と「家族(親など)の介護」という、人生の重要な要素の間で板挟みになっています。

どちらも大切だからこそ、簡単に答えが出せず、深い葛藤を抱えています。

  • 時間的・精神的負担: 介護は時間や精神的な負担が大きく、仕事への集中力低下や、将来への不安につながりやすいです。
  • 孤独感: 周囲に相談しにくい、理解されにくいと感じ、孤立感を抱えていることも少なくありません。
  • 罪悪感: 仕事に支障が出ることで会社に、介護に専念できないことで家族に対して、罪悪感を抱くことがあります。

2. 感情の揺れ動きが大きい

介護の状況は日々変化し、クライアントの感情も非常に繊細で、大きく揺れ動きやすいのが特徴です。

  • 悲しみ・不安: 親の老いや病気、終わりが見えない介護への不安。
  • 苛立ち・疲弊: 介護による肉体的・精神的疲労から、周囲や自分自身への苛立ち。
  • 諦め・無力感: 何をしても状況が改善しないという諦めや、自分ではどうしようもないという無力感。

こうした感情が表面化しやすく、面談中にクライアントが涙を流したり、感情的になったりすることも考えられます。

3. 介護に関する「情報不足」と「知識不足」

クライアント自身が、介護に関する社会制度や会社の制度(介護休暇、介護休業など)について十分に知らない、あるいは知っていても活用できていないケースが多くあります。

  • 利用できる制度の有無: 会社や国の介護支援制度を把握しているか、活用できるか。
  • 地域の介護サービス: どんなサービスがあるのか、どう利用すればいいのかを知らない。
  • お金の問題: 介護にかかる費用や、利用できる経済的支援について不安を抱えている。
こう
こう

仕事と介護の両立のクライアントは、表面的な悩みだけでなく、深いところで『自分はどうしたいのか』『家族とどう関わりたいのか』という価値観が揺らいでいることがあります。
その葛藤に寄り添うことが大切です。


「仕事と介護の両立」面談を読み解く「3つの視点」

実技試験の「仕事と介護の両立」設定では、クライアントの言葉だけでなく、設定文から読み取れる情報を最大限に活用し、的確な面談を進めることが重要です。

1. 「クライアントの現状」を深掘りする視点

クライアントの仕事の状況(役職、責任範囲、勤務時間)、介護の状況(介護対象者の状態、要介護度、介護の中心人物)、家族構成などを具体的に確認しましょう。

  • 仕事内容と責任: 残業の多さ、業務負荷、テレワークの可否など。
  • 介護対象者の状態: 認知症の有無、身体状況、日中どこで過ごしているか(自宅か施設か)。
  • 介護の中心者: クライアント一人で抱え込んでいるのか、兄弟姉妹や配偶者と分担しているのか。
  • 経済状況: 介護にかかる費用や、今後の収入の見込みなど。

面談での活かし方: これらの情報から、クライアントの抱える「現実的な負担」「精神的な負担」の全体像を把握します。
「具体的に、一日、または一週間の中で、介護にどれくらいの時間を割いていますか?」
「その中で、〇〇さんが一番大変だと感じるのはどんな時ですか?」など、具体的な状況と感情を尋ね、問題の整理を促します。

2. 「利用可能な制度・サービス」を推測する視点

設定文やクライアントの言葉から、会社や国の介護支援制度、地域の介護サービスの利用状況を推測する視点も重要です。

  • 会社の人事制度: 介護休業、介護休暇、短時間勤務制度、フレックスタイム制度などの有無と利用状況。
  • 国の制度: 介護保険制度、高額介護サービス費制度、介護休業給付金など。
  • 地域のサービス: 居宅介護支援、デイサービス、ショートステイなど。

面談での活かし方: クライアントがこれらの制度を知っているか、利用を検討したことがあるかを確認します。
知らなければ情報提供の必要性を考えます。
「会社に介護支援の制度があることはご存知ですか?」「地域の介護サービスについて、調べてみたことはありますか?」など、情報収集の状況を探りましょう。

3. 「クライアントの価値観・思い」を深掘りする視点

仕事と介護の両立問題は、クライアント自身の価値観や、家族に対する思いが深く関わっています。

「どうして仕事も介護も頑張りたいのか?」「介護を通じて、親とどう向き合いたいのか?」といった本質的な問いに触れることが重要です。

  • 仕事への思い: なぜ今の仕事を続けたいのか、キャリアプランは?
  • 介護への思い: 親とどう関わっていきたいか、どんな介護をしたいか?
  • 理想の生活: もし両立がうまくいったら、どんな生活を送りたいか?

面談での活かし方: 「〇〇さんにとって、仕事はどんな意味を持っていますか?」「親御さんへの介護を通して、〇〇さんはどんなことを大切にしたいですか?」など、クライアント自身の価値観や感情に焦点を当てた質問を投げかけ、自己理解を深めてもらいましょう。


「仕事と介護の両立」面談の具体的な進め方と声かけのコツ

仕事と介護の両立というデリケートなテーマでは、クライアントの感情に寄り添いながら、自律的な選択を促す関わり方が求められます。

1. クライアントの「感情」を受け止める傾聴

クライアントが感情的になったり、疲弊している様子が見られたりしたら、まずは徹底的に傾聴し、感情を受け止めることが何よりも重要です。

NG例: 「大変なのは分かりますが、現実を見ましょう」「もっとポジティブに考えましょう」

OK例
「それはお辛いですね。〇〇さんの気持ち、本当によく分かります。」

「今、一番〇〇さんを悩ませているのはどんなことですか?」

「そう感じていらっしゃるのですね。その気持ちを、もう少し聞かせてもらえますか?」

ポイント: 感情を否定せず、「共感」と「受容」の姿勢で臨みましょう。
感情を吐き出すことで、クライアントは気持ちの整理ができ、次のステップに進む準備ができます。

2. 「情報提供」と「選択肢の整理」を促す対話

クライアントが制度やサービスについて知らない場合、情報提供の機会はありますが、あくまでクライアントが「自分で選択する」ための材料として提供する姿勢が大切です。

NG例: 「〇〇さんの場合は、この介護サービスを利用すべきです」「まずは介護休業を取りましょう」

OK例:「〇〇さんのような状況の方には、会社の〇〇制度や、国の介護保険サービスが役立つかもしれません。もしよろしければ、情報提供しましょうか?」

「これらの選択肢の中で、〇〇さんが『これなら試してみたい』と思うものはありますか?」

「それぞれの選択肢について、もう少し詳しく考えてみましょうか。〇〇さんにとってのメリットとデメリットはどんなことでしょうか?」

ポイント: 情報提供は「提案」ではなく**「選択肢の提示」**にとどめ、クライアント自身に選択の責任を持ってもらいましょう。

3. 「小さな一歩」を促す行動計画

仕事と介護の両立は、一度にすべてを解決しようとすると、クライアントの負担が大きくなります。「小さな一歩」から始める行動計画をサポートしましょう。

NG例: 「すぐに転職活動を始めましょう」「会社に介護休業を申請しましょう」

OK例:

「今日お話しした中で、〇〇さんが『これなら明日からやってみようかな』と思えることはありますか?」

「例えば、まずは会社の制度を調べてみる、地域の相談窓口に電話してみる、など、できることから考えてみませんか?」

「その一歩を踏み出すことで、どんな変化がありそうですか?」

ポイント: クライアントが「これならできる」と感じられる具体的な行動目標を一緒に考え、成功体験を積み重ねられるように支援しましょう。

こう
こう

仕事と介護の両立は、正解がないテーマです。
クライアントが「自分にとっての最善」を見つけられるよう、私たちはあくまで伴走者として、寄り添い続けることが重要です。


実技試験「仕事と介護の両立」で評価されるポイントと対策

実技試験では、単に話を「聞く」だけでなく、キャリアコンサルタントとしての専門的な視点と関わり方が評価されます。

1. クライアントの「葛藤」への共感的理解

  • 共感と受容: 仕事と介護の間で揺れ動くクライアントの複雑な感情(罪悪感、不安、疲弊など)を丁寧に受け止め、共感を示す。
  • 傾聴の深さ: 表面的な情報だけでなく、その感情の背景にある価値観や思いを深掘りする。

2. 自律的な選択と行動の促進

  • 答えを教えない: 安易な助言や指示ではなく、クライアント自身に考えさせ、納得感のある選択肢を見つけさせる関わり方。
  • 気づきと主体性: 適切な質問や情報提供で、クライアントが自分自身で気づきを得て、行動を促す。
  • 現実的な計画: 感情のケアだけでなく、具体的な行動計画(制度利用、関係者との話し合いなど)まで落とし込めるよう支援する。

3. 多角的な視点からの情報提供と整理

  • 制度への知識: 会社や国の介護支援制度、地域の介護サービスなど、関連する情報に触れる知識。
  • 情報の整理力: クライアントが混乱している情報を整理し、冷静に状況を見つめ直せるよう支援する。
  • リソース活用の提案: クライアントが利用できる外部リソース(公的機関、NPOなど)を適切に提示する視点。

4. 信頼関係構築と安全な場の提供

  • 受容的な態度: クライアントのどんな感情や意見も、良い悪いを判断せず受け止める。
  • 非言語の活用: うなずき、アイコンタクト、穏やかな表情などで、クライアントに安心感を与える。
  • 守秘義務の確認: 必要に応じて、面談の冒頭で守秘義務について触れ、安心感を与える。

まとめ:「仕事と介護の両立」設定を「得意」に変えて合格を掴む!

国家資格キャリアコンサルタント実技試験の「仕事と介護の両立」設定は、デリケートで複雑なテーマですが、クライアントの抱える葛藤と感情を深く理解し、適切な関わり方を実践すれば、決して怖いものではありません。

重要なのは、クライアントの状況を多角的に把握し、感情に寄り添いながら、クライアント自身が主体的に解決策を見つけ、行動できるように支援することです。

今回ご紹介した「3つの視点」と「具体的な声かけのコツ」を繰り返し練習し、ロールプレイングで実践してみてください。

「仕事と介護の両立」設定を「苦手」から「得意」に変え、自信を持って実技試験に臨み、合格を掴み取りましょう!

この記事を書いた人
こう / キャリアコンサルタント

フルタイムで働きながらキャリアコンサルタント試験をオールAで1発合格。
未経験から人材業界へキャリアチェンジし、キャリアコンサルタントの資格を活かして転職活動支援や新卒学生の就活支援を行なっています。
自分自身の実体験と転職支援の経験をもとに、キャリアコンサルタントの資格取得から人材支援の仕事に就くまで、実際の仕事の模様などを発信していきます!

1児の父。

【保有資格】
・国家資格キャリアコンサルタント
・メンタルヘルスマネジメント検定Ⅱ種
・その他保有資格:日商簿記検定2級

こう / キャリアコンサルタントをフォローする
ロープレ試験対策試験対策

コメント

タイトルとURLをコピーしました